ご飯を炊いたり、鍋料理をしたりと、様々な用途で使える土鍋。
見た目にも味わいがあり、とても素敵ですよね。
ですが、そんな土鍋を長く上手に使っていくためには、使い始めが肝心ということをご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、土鍋の使い始めに簡単にできるお手入れの方法を紹介していきます。
土鍋の使い始めはなぜ肝心?
土鍋の使い始めの簡単なお手入れの方法を知る前に、まず、「そもそもなぜ、土鍋の使い始めにお手入れが必要なのか?」というのが気になるところですよね。
そこで、土鍋の使い始めのお手入れがどのような効果をもたらすのか、という点から説明していきましょう。
まず、そもそも土鍋というのは、その名の通り「土」から作られています。
熱に強い土を用いてはいますが、どうしても「吸水性」があるのです。
また、土鍋は土を引き伸ばして作ってあるため、この引き伸ばした時にできた隙間や細かなヒビがあることもあります。
そのため、何もお手入れせずに使用してしまうと、ひび割れが起こりやすくなったり、ニオイが移りやすくなってしまいます。
さらに、何もお手入れしていない状態の土鍋に水を入れておくと、徐々になべ底から水がしみ出してしまうこともあります。
これでは、調理の際に大変困りますね。
そのような事態になるのを防ぎ、長く大切に使っていくためにも、土鍋の使い始めには「目止め」と言われるお手入れが必要となるのです。
目止めというのは、デンプン質により「土の目」を埋める作業のことです。
このひと手間を使い始めに行っておくだけで、土鍋の寿命が大きく変わってくるのですね。
土鍋の使い始め☆簡単な方法なら片栗粉!
目止めの必要性が分かったところで、「でも、面倒で難しいお手入れはできないし・・・」なんて考えてしまう方もいらっしゃるでしょう。
では、土鍋の使い始めを簡単にお手入れできる方法はないのかと言うと、実はこれには「片栗粉」が大活躍してくれます。
この片栗粉を用いる方法では、まず10%程度に水で溶いた片栗粉を用意します。
それから、これを土鍋の8分目くらいまで入れます。
この状態で、土鍋を弱火にかけて沸騰させるのです。
沸騰したら、火を止め、そのまま土鍋を冷ましていきます。
完全に冷めたところで、中の片栗粉を溶いた水を流して、水洗いし、しっかり乾燥させれば終わりです。
片栗粉の水を沸騰させて洗えば良いだけなので、意外と簡単に「目止め」ができてしまいますね。
土鍋の使い始め☆お粥を作っても!
土鍋の使い始めの簡単なお手入れ方法で、もう1つおすすめの方法があります。
それは、「お粥を作る」という方法ですね。
お米にも「デンプン」が含まれていますので、土鍋の使い始めにお粥を焚くことで、この中に含まれるデンプンで目止めをすることができるのです。
出来上がったお粥も美味しくいただけるので、お得感のある方法ですね。
土鍋の目止めをお粥作りで行う方法ですが、まず最初に軽く土鍋を洗い、土鍋の8分目くらいまで水を入れます。
この土鍋に茶碗半分くらいのごはんを加え、これをほぐしながら弱火でじっくり火にかけていきます。
目止めを行う際には、お粥は必ず「ご飯から」作るようにしてください。
「お米から炊いた方が美味しいから」と考える方もいるかもしれませんが、お米からでは時間がかかり過ぎ、水分が土鍋に浸透しやすくなってしまいます。
水とご飯をじっくり煮込んでトロトロのお粥が出来上がったら、火を止めた状態で1時間程度置いておきます。
あとはお粥を別容器に移すなどして、土鍋をキレイに水洗いし、乾燥させましょう。
土鍋で炊いたお粥の美味しさを楽しむことができる、素敵なお手入れ方法ですね。
まとめ
土鍋の使い始めのお手入れは、意外と簡単ですね。
せっかく手に入れた土鍋を、長く大切に使っていくためには最初が肝心!
ちょっとひと手間、目止めというお手入れを行い、美味しいお料理作りに大活躍してくれる土鍋の状態を整えておきましょう。